美術館リレーセミナー...昭和20年代の芸術とファッション

六甲アイランドにある神戸ファッション美術館神戸市立小磯記念美術館、神戸ゆかりの美術館の学芸員が「昭和20年代の芸術とファッション」をテーマに連続セミナーを開講する。昭和20年代(1945~)というと戦後です。
直接モボ・モガの時代とは関係ないのだけど、戦前と戦後のファッションを比較してみることで、神戸という街の変化を捉えられるような気がします。

●第1回●
2009年 1月31日(土)
『川西英《元町初夏》から見る戦後ファッション』
講師:百々徹(神戸ファッション美術館学芸員
数多くの神戸の風景や人々を描き続けた版画家・川西英は、《元町初夏》(1949)という絵のなかに、戦後の当時女性たちのあこがれであったロングスカートの花がいち早く開く元町の様子を、色鮮やかに描き留めています。折りしも、1947年に世界中を駆け巡ったディオールのニュールックのニュースが当時の日本にも届き、日本女性の本格的な洋装化が始まっています。《元町初夏》という一枚の絵を通じて、日本の戦後ファッションの胎動についてお話しします。

●第2回●
2009年 2月28日(土)
『戦後の洋画 —小磯良平と同世代作家たちの出発—』
講師:廣田生馬(神戸市立小磯記念美術館学芸員
小磯記念美術館には、《二人の少女》という作品があります。これは第二次世界大戦が終わった翌年に、神戸空襲で罹災し、家族と仮住まいをしていた小磯良平が、自身の二人の娘を描いた作品です。小磯良平のみならず、当時の洋画家たちの多くが、苦しい戦争体験を経て戦後の出発を果たしました。今回は、小磯のほか、荻須高徳猪熊弦一郎、田村孝之介、宮本三郎といった同世代の洋画家たちの昭和20年代の足跡を巡ります。また、プロローグとして各画家の戦争期の作品も一部紹介します。

●第3回●
2009年 3月28日(土)
『神戸ゆかりの芸術家たちと戦後 』
講師:大塚梓、田中梨枝子(神戸ゆかりの美術館学芸員
神戸は第二次世界大戦において2度の空襲を受け、大きな痛手を負いました。終戦を神戸で迎えた、または疎開先から神戸の地に戻った画家たちは、それぞれ活動を再開し戦後の復興を目指します。前半では、異国情緒溢れる神戸の街並みを深く愛し、北野や旧居留地を描き続けた洋画家・小松益喜《終戦直後の居留地》から、洋画家たちが見た神戸の街並みと戦後の活動についてお話しします。後半では、戦前・戦後の神戸を描いた作品を中心に、神戸ゆかりの日本画家や版画家の活動についても紹介します。

以上、ファッション美術館のHPより。

神戸ファッション美術館
http://apalog.com/fashionmuseum/archive/473

神戸市立小磯記念美術館
http://www.city.kobe.jp/cityoffice/57/koiso_museum/

○神戸ゆかりの美術館
http://www.city.kobe.jp/cityoffice/17/040/yukarimuseum/index.html